明け方というには

  
明け方というにはあまりにも元気な鳥の声。
外を見れば、川が近いためか霧が濃い。
  
ここに住みあらためて感じるのは、風は夜中も変わらず吹き、
寝静まったあとも緑はざわめき、生き物たちは夜も蠢いている
ということだ。
  
果てしない夜に向きあうようなこわさもあるが、うすい布をへだてて
そんな世界が広がるへりに住んでいるというのも悪くない。